流動性リスク

 流動性とは、大まかに言えば取引のしやすさを指す。「流動性が高い」は、いつでも取引できるという意味とだいたい同じ。

例えば、株式と不動産を比較してみよう。ある特定の不動産を買いたいとしても、所有者が売ってくれなければ買うことはできない。ほしい不動産が売りに出されるのを何年も待つというのは、珍しいことではない。所有している不動産を売却しようと思った場合、まず売り手を探してもらうところから始めなければならない。見つかるかどうかも分からない。

株式の場合、証券取引所が開いていれば、取引は可能だ。大企業であれば、大抵は売り手も買い手もいるから、飼いたいと思えばすぐに買えるし、売りたいと思えばすぐに売れる。

不動産の売買に比べれば、株式は流動性が高い。

株式の中でも流動性は異なる。日経平均採用銘柄など、多くの人が取引をする銘柄は流動性が高い。が、流動性の低いものもある。取引が行われない日があることもある。

ETFはというと、流動性を保つためにマーケットメイカーを定めている銘柄がある。マーケットメイカー制度があれば、いつでも取引ができる。この点は優れている。

流動性リスクとは、流動性が著しく低下する可能性を指す。例えば実物不動産の場合には、常に流動性リスクに晒されていると考えておくべきだろう。すぐに換金したいと思っても中々できないこともある。あまり急ぐと足元を見られて安く手放さなければならない。

株式でも流動性リスクはある。ある企業の業績が著しく悪化したり、あるいは倒産の噂が流れたりすると、株は売り一色になり、買い手不在になりやすい。

一日の出来高をチェックすることで、流動性リスクをある程度は抑えられる。

できるだけ指値

ETFの中には出来高の小さいものもある。例えば、1391はスイスの株価指数に投資できるETFだが、とにかく板が薄い。買気配と売気配の幅が大きいから、成行で注文を入れると不利な価格で約定することがある。 とにかく指値で注文するほうが良いかと思っている。板を見てから注文しなきゃならな...