ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析

株、通貨、債券など金融商品として取引できるものはたくさんあり、それぞれに適した分析方法はあるが、それらの分析方法は大きく分けるとファンダメンタルズ分析とテクニカル分析との2つに分けられる。

ファンダメンタルズ分析とは、本質的な価値を計算する方法だ。例えば株式の場合、企業の資産や収益から株式の持つ価値を計算する。それを基準にすれば、現在の株価が安いのか高いのかが分かる。安いのなら買っておけば良いし、高いのなら売ってしまえば良い。これがファンダメンタル分析の基本的な考え方だ。詳しくは別の機会に解説する予定。

テクニカル分析とは、価格の値動きをもとに分析する方法を指す。例えば、大手企業の株価が連日下げていたとしよう。業績悪化のニュースが流れるわけでもなく、その企業を取り巻く環境が悪化したわけでもなく、何もないのに下げ続けていれば、そのうち安くなったところで誰かが買うだろうから、どこかで上昇に転じる可能性は高い。これを直感で判断するのではなく、過去の株価の数値から判断するのがテクニカル分析だ。これも別の機会に解説する予定だ。

ファンダメンタル分析は、取引する対象によって用いるものが異なる。株式場合、株価収益率や純資産倍率など、株価指標と呼ばれる指標を用いるし、為替なら購買力平価という指標を用いる。テクニカル分析はテクニカル指標を用いる。テクニカル指標もいろいろあるが、株式を取引するときでも為替を取引するときでも同じ指標を用いることができる。過去の値動きだけから計算をするため、必要なものは過去の価格のデータさえあれば何にでも応用できるわけだ。

長期投資ではファンダメンタル分析、短期売買ではテクニカル分析を主に用いると言われることが多いが、もちろん両方使ったほうが良い。

例えば買いたい銘柄があったとき、まずファンダメンタル分析をしてみる。そこであまりにも割高なら買うのをやめるが、そうではないのなら買うことに決める。が、すぐに買うのではない。ここてテクニカル分析の出番だ。トレンドに乗っているかどうか、売られ過ぎや買われ過ぎはないかなどをテクニカル指標で判断して買うタイミングを決める。

長期投資の場合、ファンダメンタル分析だけでも良いとは思うが、テクニカル分析もできるにこしたことはない。タイミングが少し違っただけでは利益はほんの少ししか変わらないとは思うが、それが積み重なり、複利効果も加わってくると、そこそこの違いになるはずだ。

できるだけ指値

ETFの中には出来高の小さいものもある。例えば、1391はスイスの株価指数に投資できるETFだが、とにかく板が薄い。買気配と売気配の幅が大きいから、成行で注文を入れると不利な価格で約定することがある。 とにかく指値で注文するほうが良いかと思っている。板を見てから注文しなきゃならな...